2009年09月23日

輪廻転生 6

【シーン4 野良猫の祈り(続)】


…火の海をくぐり抜け、おばあさんのいる防空壕へたどり着いた…


アキコ「さっちゃん!早く早く!」

サチエ「待ってあきちゃん!息が切れて…」

アキコ「もう駄目だわ…零戦が…」


…飛行機の音がどんどん近づいてくる…


サチエ「あきちゃんだけでも逃げて!私はもうだめ…」

アキコ「あなたを残して逃げられないわよ!ほら頑張って!!」


…逃げ遅れたアキコとサチヨが攻撃されそうになっている…


ミケ「ばぁさん!危ない!」

ブチ「何とろとろしてやがる!」

トラ「もう間に合わねぇ!!」

タマ「零戦が…」

クロ「あっ!危ない!!」


…一発目の爆弾は、運よく当たらなかった…


ミケ「急げみんな!!」

ブチ「次の爆弾も落としやがった!」

トラ「もう駄目だ!」

タマ「おばあさんを助けましょう!」

クロ「私達が盾になるわよ!!」


…みな、おばあさんに向けて飛び立った…


…激しい爆音と共に、辺り一面一瞬見えなくなる…


…暗闇の中からアキコとサチエを、身体を盾にし守ってくれた野良猫達がいた…


サチヨ「あなた達、いつも来ていた猫達ね…私達を守ってくれたのね…」


…サチヨはボロボロになった野良猫達を抱き抱えた…


ミケ「ばぁさん…大丈夫か?…」

サチエ「あぁ…あなた達のお陰で傷一つないわよ…」

ブチ「よかったな、ばぁさん…」

トラ「とろとろしてんじゃねぇぞ…」

サチヨ「あなたたち…こんなにボロボロになって…」

タマ「おばあさんが無事ならそれでいいの…」

クロ「いつも餌くれたでしょ、ありがとね…」

サチヨ「…」


…サチヨは野良猫達を抱き抱えボロボロ泣いた…


ミケ「なぁ、ばぁさん…ばぁさんにお願いがあるんだ…」

ブチ「こんな無意味な戦争を終わらせて欲しいんだ…」

トラ「なんも得るもんがねぇ、この戦争を…」

タマ「おばあさんなら私達の声聞こえるでしょ…」

クロ「命の声を…」

サチヨ「こんな酷い話しがあったらいけないわよね…人間の身勝手な行為で、あなたたちが傷ついて…こんな事、もう二度とあったらいけないよね…私に任せてちょうだい…きっと終わらせてみせるから…安心しておやすみ…何にももう、心配しなくていいからね…ゆっくりおやすみ…」

ミケ「ばぁさん…頼んだぞ…」

ブチ「ばぁさん…死ぬんじゃねぇぞ…」

トラ「ったくよ…世話のやける奴らだぜ…」

タマ「おばあさん…頼みます…」

クロ「生き抜いてね、おばあさん…」


…一匹ずつ一言声をかけながら、死んでいきました。サチヨに願いを託して…


posted by かもめのジョナサン at 17:39| Comment(0) | 輪廻転生 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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